HADIDレジデンス

HADIDレジデンス

ミラノ展示会場跡で展開するCityLifeプロジェクト地区にイラク人の建築家Zaha Hadidの設計で建てられたシティマンション群。その一室のデザインを、建築家でありインテリアデザイナーのNikita Bettoniが手がけました。オーナー夫妻は国際的な旅行家で、ゲストを迎える邸宅として、また同時に自分たちが寛ぐための住処として相応しい場所を探し求めていました。有機的建築のしなやかで曲線的なフォルムのデザインが鉄、木、床の大理石といった異なる素材を組み合わせて仕上げたマンションの室内へも反映されています。床張りは、断面が六角形の鉄製のバーをカットしてつくったコマを敷き詰めたものです。手作業で施工した後、研磨し、蜜蝋の保護膜を施してあります。家具とボワズリーにはブラスと鉄が使われています。本棚の背板はDeLabré処理を施したブラスで、棚板と仕切りはDeLabré処理を施した鉄です。さらに銅、光沢仕上げのスチール、ホワイトエナメルといった高級素材がパネルカーテンの幾何学模様を描きます。手作業の叩き出しで作った銅の明暗効果が、光沢仕上げのスチールやホワイトエナメルと見事にマッチします。金属の匠技を誇るDe Castelliに依頼したのは完璧なチョイスでした。

建築家 Nikita Bettoni
場所 CityLife(ミラノ)
2015
写真提供 FEDERICO SGARBOSSA

材質